
ヤフー知恵袋に以下のような質問がありました。
今度夜行バスで旅行に行きます。夜行バスの利用は初めてです。21時くらい出発で到着は翌日8時くらいらしいです。
エコノミークラス症候群が心配なのですが何か対策方法はありますか?引用:ヤフー知恵袋
初めて夜行バスに乗る際、楽しみな反面、エコノミー症候群が少し心配に感じていらっしゃる方も多いでしょう。
しかし、安心してください。エコノミー症候群を予防するポイントは、実は「こまめな水分補給」と「簡単な足の運動」のたった2つだけです。
この記事では、医師の視点から、なぜこの2つが重要なのか、そして具体的にどのように実践すれば良いのかを、初めての方でも分かりやすく丁寧に解説します。
この記事を読み終える頃には、エコノミー症候群への不安が自信に変わり、夜行バスの旅を安心して楽しめるようになるでしょう。
まずは知っておこう。エコノミー症候群って、本当はどんなこと?
エコノミー症候群の正体は、難しい専門用語を使わずに言うと、「長時間、足を動かさずにいることで、足の血管に血栓(けっせん)という血の塊ができてしまい、その血栓が肺の血管に詰まってしまうこと」です。
夜行バスのように長時間座りっぱなしの状態は、足の血の流れが滞りやすくなるため、この血栓ができやすい環境と言えます。
でも、ここが一番大切なことですが、エコノミー症候群は、正しい予防策を知っていれば、きちんと防げることです。これから、その具体的な方法を一緒に確認していきましょう。だから、もう心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
本当に大切な予防策、2つの基本ルール
エコノミー症候群の様々な予防策がありますが、医学的に見て本当に大切で、厚生労働省も公式に推奨している予防策は、突き詰めるとたった2つの基本ルールに集約されます。
ルール1:こまめな水分補給
ルール2:簡単な足のストレッチ
なぜこの2つが重要なのでしょうか。それは、エコノミー症候群の原因である血栓と深い関係があります。十分な水分補給は、血液がドロドロになるのを防ぎ、血栓ができにくくする効果があります。血液をサラサラに保つイメージですね。
そして、ふくらはぎのストレッチは、足に滞りがちな血液を心臓に戻すための強力なポンプの役割を果たします。この筋肉のポンプ作用が、血の流れを助け、血栓の形成を防ぐのです。「ふくらはぎは第二の心臓」と呼ばれるのは、このためなんですよ。
バスの中でできる!具体的なアクションリスト
それでは、2つの基本ルールをバスの中でどう実践すればよいか、具体的なアクションリストを見ていきましょう。
1. 水分補給のポイント
- 何を飲む?:お水か、カフェインの入っていない麦茶などが最適です。利尿作用のあるアルコールやコーヒーは、かえって体の水分を奪ってしまうことがあるので、乗り物の中では控えめにするのが賢明です。
- いつ飲む?:喉が渇いたと感じる前に、30分〜1時間に1回、一口か二口ずつこまめに飲むのが理想的です。
2. 座ったままできる簡単ストレッチ
1時間に1回程度を目安に、周りの方の迷惑にならない範囲で、静かに足を動かしてみましょう。
- かかとの上げ下げ運動
- イスに深く座り、姿勢を正します。
- つま先を床につけたまま、かかとをゆっくりと上げ、5秒キープします。
- ゆっくりとかかとを下ろします。これを10回ほど繰り返しましょう。
- 足首ぐるぐる運動
- 片足を少しだけ床から浮かせます。
- つま先で円を描くように、足首をゆっくり、大きく回します。
- 右回りに10回、左回りに10回。終わったら反対の足も同様に行いましょう。
3. 服装のポイント
体を締め付ける服装は、血行を妨げ、エコノミー症候群のリスクを高める要因になりえます。ウエスト周りがゴムになっているスウェットや、ストレッチの効いたパンツなど、リラックスできる服装を選びましょう。
【結論】: 若いからといって「自分は大丈夫」と過信し、何の対策もしないのが一番のリスクです。
足のむくみやだるさを訴える方は少なくありません。エコノミー症候群の予防は、特別なことではなく、将来の自分の健康を守るための良い習慣です。この簡単な対策を知っているかどうかが、大きな違いを生むのです。
これってホント?気になる疑問にお答えします(FAQ)
Q. 着圧ソックスは履いた方がいい?
A. 着圧ソックスは、足のむくみ対策や血流の補助に有効なアイテムの一つです。もし持っていれば、着用することをお勧めします。ただし、サイズが合わないものを無理に履くと逆効果になることもあります。着圧ソックスはあくまで補助的なものと考え、基本となる水分補給とストレッチを忘れないようにしましょう。
Q. どんな人がなりやすいの?
A. 長時間同じ姿勢でいると、誰にでもリスクはあります。特に、ご高齢の方、肥満気味の方、妊娠中の方、経口避妊薬(ピル)を服用している方などは、より注意が必要とされています。
Q. バスを降りた後、気をつけることは?
A. バスを降りた後は、少し歩き回ったり、軽く屈伸運動をしたりして、固まった体をほぐしてあげましょう。もし、目的地に着いてから片足だけが急にパンパンに腫れたり、胸の痛みや息苦しさを感じたりした場合は、我慢せずにすぐに近くの医療機関を受診してください。
まとめ:冷静な行動が、あなたの大切な予定を守ります
初めての夜行バス、不安だったかもしれませんが、もう大丈夫ですね。
「こまめな水分補給」と「簡単な足の運動」、この2つの基本ルールを守れば、エコノミー症候群はしっかり予防できます。
正しい知識は、あなたを不安から守るお守りになります。自信を持って、楽しい旅行の計画を進めてくださいね。
旅行の持ち物リストに、「お水」と「ゆったりした服」を忘れずに追加することから始めてみましょう!
[参考文献リスト]
- 厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」


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